松浦家の武具(コーナー展示)

端午の節句にちなんで、本日より6月上旬まで松浦家の武具(コーナー展示)を
展示しました。
初公開の武具も展示しています。

矢を入れる道具(うつぼ)

端午の節句のお話
端午の節句といえば、ペーロン競争が日本各地で行われていますが、実は平戸でも江戸時代に行っていたのです!
その時の様子を、平戸イギリス商館長リチャード・コックスが日記に書いていますので、紹介します。

1617年5月「中国人たちは賭け事の為だが海中に標的をひとつ立てておき、片側8ないし9挺の櫂の付いた小舟に乗って漕ぎ進み、最初にそこへ到達した舟が勝つこととした。このことを彼らは2回やったが、中国人が最初の1回を、ついで日本人が次の1回を行った。この端午祭は5月の第1日に始め、第5日に終わるがそれは明日で、中国人にとっても日本人にとっても一番重要な日である。そして、今日は朝の内に彼らは自分の家々の軒、総てを緑色の菖蒲と別の緑色の薬草と混ぜたもので飾った。彼等は上記の薬草を乾かしてその後1年中保存し、そして彼らの身体のどこでも痛みを感じる部位を焼くための小さな火縄を作る。彼らは今日この祭りに捧げたものが最良のものであると評価している。」
現在平戸にはペーロン競争は行われていませんが、端午の節句に家の軒に草を飾る風習はいまも残っているようです。緑色の薬草とはヨモギのことで、菖蒲はカヤにかわり軒先に挿します。私の家でも母が用意したカヤとヨモギを、節句の朝玄関と勝手口の軒に飾っています。しかし最近は平戸でも、なかなか見ることのできない風景になってきました。松浦史料博物館トップへ